転職活動中に読むビジネス書
職活動中にささったビジネス書を紹介します
今回ご紹介する本は、私の転職活動(30代半ばでおこなった)を支えてくれたビジネス書です。
私は、以前の職場に10年近く勤務していましたが、人事異動にともない、人間関係が原因で、心身ともに健康を害した経験があります。現在は、無事転職できたため、年齢も40歳を越えましたが、健康的な生活を送っています
本書は、過去の私のように、職場環境や人間関係に悩みつつも、行動に移せない方、とくに、転職活動で悩んでいる方にオススメします。
著者は、ドイツ出身のライフコーチで、自己啓発セミナーや大学院で心理学の教鞭をとっている方です。本書は、著者自身が失業中に執筆したものであり、欧米ではベストセラーとなりました。Amazon.comで、ビジネス書の著書ベスト50にランクインしています(2017年4月)。
たった1行の言葉が、転職活動中にささる
「言い訳をやめる」という本書前半部分のチャプターで、著者は語ります。
「ひとつ確実に言えるのは、今までと同じことをしているかぎり、同じ結果しか得られない」
習慣を変えれば人生が変わる(p29)
たった1行の言葉ですが、これを目にしたとき、私は全身に冷や汗が流れ、息苦しくなりました。なぜなら、私は転職活動をしているつもりでしたが、実のところ、転職サイトなどの情報収集のインプットに終始していたからです。
私は、仕事に不満を訴えつつも、結局、現状の環境や人間関係に甘んじ、行動することから逃げていたのです。本書を読み終えた私は、履歴書の必要箇所に余白を残したまま、希望の転職先に電話連絡し、見学・面接のオファーを申し入れました。とにかく行動を優先したのです。
いままでたくさんのビジネス書を読んできましたが、たった一行の文章に感化され、実際に行動(職場に電話連絡)を取ったのは、このときがはじめてでした。さらに、好条件で転職することもできました。
転職活動中に読むビジネス書は、シンプルな方がいい
習慣や行動など、自己啓発的な内容をテーマにしたビジネス書は、本書以外にもたくさんあります。新刊は、毎月、何百冊も発行されています。その意味で、本書のように、比較的あたらしいビジネス書を読むくらいなら古典的名著にふれる方が良い、と考える方もいるでしょう。もっともなご意見です。私も古典のすばらしさを否定するつもりはありません。
ただ、古典は分量も多く、時代の空気や言い回しが、現代とちがうため、理解するのが少しハードに感じることがあります。ましてや、転職活動中は、不安とストレスでいっぱいであり、脳のパフォーマスは低下します。残念ながら、そのような心理状態では、じっくりと古典に向き合う余裕がありません。少なくとも私はそうでした。
一方、本書は、習慣を変えるためのエッセンスが100個にまとめられ、わかりやすいことばで書かれています。1エッセンス、2〜3ページ程度の分量です。そして、このライト感覚な文章スタイルこそが、不安定な心理状態に、とてもマッチしていました。本書が私をえらんでくれたような感じでした。
■まとめ
ぜひ、現状に不満や問題をかかえている方、とくに転職活動で悩んでいる方は、本書を手に取ってみてください。シンプルなメッセージがあなたのすすむべき方向を指し示してくれると思います。迷っているときほど、コンパス選びは重要です。
転職活動など、思い切って何かをしようとするとき、人間は恐怖やストレスから逃れるため「言い訳」を考えてやり過ごす生き物です。これは、ストレスへの防衛反応として、もともと人間の心に設計されているのかもしれません。
たしかに「言い訳」という生存戦略は、低燃費であり、短期的にはメリットがあるように思えます。実際にラクです。しかし、現代は人生100年時代。長期的に生存するためには、戦略をすこし変える必要があります。「言い訳」を止めて、行動すること、主体的に選択・判断する姿勢が大切です。
著者いわく、コーチングの専門家たちの見解によると「新しい習慣を身につけるためには、3〜4週間の期間が必要」だそうです。本書は、1日5分程度読めば、4週間で読み切ることができる分量です。まずは、本書を読むことを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
ライトな文体とはいえ、随所に哲学者や文学者の名言が引用され、内容はとても深いです。100のエッセンスの中で、1つでもあなたの行動や習慣を変えるメッセージに出会えることを願います。
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