会社経営に必要なのは簿記3級!?

男性 20代 学生

日本マクドナルド創業者・藤田田さん(デンと発音して下さい)の本です。

私は藤田田さんのことは名前しか知りませんでしたが、ある日『チャンネルくらら』というYouTubeチャンネルで紹介されていたのをきっかけに、本書を手に取りました。

日本にマクドナルドを広めた藤田田さんは、一体どのようにビジネスを成功させたのかか?その秘訣がこの本には詰まっています。

シェアしたい点を3つご紹介します。

「勝てば官軍」の論理しかない

「ビジネスの世界は「勝てば官軍」である。負ければ即「倒産」しかないのである。負けてからいくらりっぱな理屈をならべたり、いいわけをしたりしても、なんの意味もない。」(p108)

「勝てば官軍」という本のタイトルを最初見た時、私は「なんて自己中心的な考えなんだろう」と思ってしまいました。しかし、それは私がビジネスの世界を知らなかったからだと気づかされました。ビジネスの世界は「勝てば官軍、負ければ倒産」であり、食うか食われるかの修羅場なのです。街を見渡せばマクドナルドやその他飲食店は多数ありますが、今あるお店は全て、ビジネスという戦場で勝ち続けているものだけなのでしょう。

ビジネスに満塁ホームランはない

「ビジネスはあくまでも一歩前進また一歩前進、尺取り虫のように一歩一歩重ねていって成功にいたるものであって、ビジネスに成功するには「成功×努力」が巨大なエネルギーとなることを自覚しなければならない。」(p102)

藤田田さんのような超一流の経営者は、何か普通の人とは違う、とてつもない才能に溢れているのかというと、必ずしもそうではありません。今でもマクドナルドは日本の飲食店の中でも君臨していますが、あれはコツコツと努力を重ねてきた結果というわけです。これはビジネス以外のことでも言えることですが、何か目標があって成功するにはコツコツやるしかないのだと思います。

簿記3級の資格は必須である

「わたしは、簿記というのは経営計数額なのであって、会社を経営していくためには絶対必要なものなのだ、これができなければ、将来を「読む」ことはできないのだということをこんこんと説明して、幹部社員全員に「簿記三級」の資格を取るようにと”命令”したのだ。」(p65,66)

藤田氏は「ビジネスをするうえで簿記三級は必須」と書かれているのですが、本当にその通りだなと思います。簿記とは資本主義の基本であり、資本主義社会の中で生きている我々にとって、必須の教育でしょう。

かくいう私は、この本を読んだ時点では簿記三級は取得していませんでした。それどころか、「減価償却」や「キャッシュフロー」といった簿記の基本中の基本の知識も持っていなかったため、私は「やばいな…」とドキドキ焦りながらこの本を読んでいました。それからすぐに簿記三級の勉強を始めました。

まとめ

ビジネス本は何冊も読んできた私ですが、この本はビジネス本の中でも異質な感じでした。

藤田田さんらしい(藤田節?)言い回しが特徴で、内容はビジネスの話、税金の話、政治の話など、多岐に渡ります。中には「世界統一通貨「デン」の提唱」など、なんじゃそりゃ?と思う内容も本の中ではちらほら出てきますが、それも含めて藤田田さんらしいなと思います。

ビジネス本の中ではかなり異質ですが、内容はとても勉強になることが詰まっています。普通のビジネス本に飽きている人にはぜひ、手に取ってみてほしい一冊です。

これまで何度も繰り返し読んできましたが、これからも読み続けたい本だなと思いました。