大人の女はどう働くか? ~絶対に知っておくべき考え方、ふるまい方、装い方~

女性 会社員(金融/営業) 40代

「新しい日常」で、昇給・昇格を実現させよう!

39の県で緊急事態宣言が解除された今、「新しい日常」への関心が高まっています。

出席者がコマ割りされた画面に映し出される開催されるウェブ会議では、議長席に座ることよりも、発言内容が重要であることがあらわになりました。

こうした中で、自分の意見をきちんと適切に発言できている女性は思いのほか少ないのではないでしょうか?

思わず言っていませんか?「私が思ったのは~」

この場合は「私の提案は~」と表現することで、同じ内容であったも、発言内容に責任をもって主張しているという意思を表せる、とこの作品は教えてくれます。長い前置き、曖昧な表現、自分を卑下する表現・・・こうしたものは職場では不利に働くということを、たくさんの具体例をもって説明しています。

 この本を読んで、私は自分の言葉遣いを猛省することになりました。例えば、相手に依頼したいときは「~していただけますでしょうか?」と疑問形を使い、成功した時でも「運がよかっただけです」と必ずしも事実ではない発言をしてきていました。まるで謙遜が美徳であるかのように。社会人生活が長くなり、いつのまにかこうした表現を過度に使う悪い癖がみについてしまていることに気づかされました。直近3年減給続きなのはこの話し方のせいだったのしょうか?

 一方でこの本には一部実践が難しいこ事例もありました。それは会議で「テーブルの上座に座るのをおそれないこと」。私の職場でこれをやってしまうと、「常識知らず」「無礼もの」と評価されてしまいます。

大切なことは、等身大の自分を職場に存在させること

話し方や効果的なしぐさなど具体例が豊富な作品ですが、単なるハウツー本と異なる点は、太い信念が首尾一貫していることです。それは「女の子をやめて大人の女性としての言動をすること」です。原著の題名は「Nice Girls Don’t Get the Corner Office」。Corner Officeとは役員室を表わしています。従順であったり、スキルの低さを感じさせない「責任感溢れる大人」であることが、昇進への道筋であることを示しています。「女性だから~したほうが良い」ではなく、キャリアある社会人として実力を実力どおりに表現する、過不足なく端的に伝えることが大切であるという、筆者の考え方が今の私にはとても響きました。

明らかな変化が!

 私はまず、身なりを少しフォーマルにすることを実践しました。ややカジュアルな服装に傾きつつある職場ですが、あえてクラシカルに装いを変えたのです。すると、明らかな変化が。以前は呼び捨てで呼ばれていましたが、上司が私を呼ぶとき「○○さん」と、さん付けに変わったのです。有難いことにこの変化に同僚は気づいているようでもありません。ごく自然に「さん付け」で呼ばれる印象を上司・同僚に植え付けることができたのだと思います。これからいろいろと実践し、3年前の給与水準復活を目指していきます!

今年こそ、昇給・昇格を目指す女性に

入社して数年が経過した女性、また相応に社会人経験を積まれた女性は一度お手にとることをおすすめします。今までの習慣を振り返り、適切な立ち振る舞いを身に着けるよい機会になるはずです。

 今回のコロナウィルス感染拡大に伴い、ワークスタイルや評価基準が変わりつつあります。上司や同僚とリアルの接点が減ることが想定される中、限られた時間で正しく自分のことを理解してもらい、職場に存在・認知させることが今まで以上に大切になってきます。一部の業種を除いて、景気は良くない状況が続くことが予想されています。数少ない昇給・昇格のチャンスを確実に掴むために、この本を読んで一緒に職場における大人の女性のスキルを体得していきましょう!