現代広告の心理技術101

女性 ライター

参考になった点

TTM(トランスセオレティカル・モデル)による5段階説得や、消費者がモノを購入する時にははどんな思考が働いているのか等、広告の制作や運用ノウハウだけではなく、あらゆるセールス場面で使える考え方が凝縮されています。
消費者がどのような心理で購入まで至るのか、そしてその行動を起こさせるにはどのような訴求を行えば良いのかという説明はとても参考になりました。

ここはよく分からなかった

本書は著者ドルー・エリック・ホイットマンが英語で執筆した本を日本語に翻訳したものですが、翻訳ソフトで日本語に置き換えたかのような、不自然な文章がたまに出てくるので、その点に関しては分かりにくかったです。

納得できなかった点とその理由

一冊のボリュームが多く、厚い本であることに納得できませんでした。その理由としては、言い回しやニュアンスをちょっと変えただけで、他の項目と内容が変わらない部分が多かった為です。内容を精査すれば半分くらいの厚さになると思います。

でも全体的に見れば「CLARCCS」という考え方がタメになった

心理学者のロバート・チャルディー二が発案した以下の『CLARCCS=6つの影響の手がかり』は凄くタメになったので、今後に役立てようと思いました。
①Comparison(社会的証明)=仲間の影響力「みんな買ってるのに、何故あなたは買わないの?」
②Liking(好意)=バランス理論「あなたの事が好きだからコレあげる!」
③Authority(権威)=信頼性の解明「あの有名な医者が宣伝してるから、良い薬に間違いない!」
④Reciprocation(返報性)=因果応報「無料サンプル貰ったから、お礼も込めて試しに一個買ってみよう」
⑤commitment/Consistency(約束と一貫性)=「誘拐されたら嫌ですよね?声出ませんよね?じゃあこの小型警報機は役立ちますよね!」
⑥Scarcity(希少性)=「あと2つで完売です!次の入荷は未定です!」

こういう人におススメです

この一冊でセールスや広告に関してのあらゆる手法を学ぶことができます。抽象的な表現ではなく具体例も豊富に記載されていますので、広告を作りたけれどコピーが書けない、デザインが浮かばない、そもそもどんな広告が効果的なのかわからない等で、広告制作に悩んでいる広告主には間違いなくオススメの一冊です。そのほかにも広告代理店に勤めていて今より成果を上げたいビジネスマンや、成約件数を伸ばしたい営業マンにもオススメです。