20代の武器は小さなリスクを取りやすいこと。情報を集めて行動しよう

女性 会社員 20代

この本を手に取った理由

「働き方改革」について注目が集まり、企業も個人としても働き方に対する考えをアップデートすることが求められているこの頃。ひとりの社会人として、これからの働き方を考える上で「個人が対応すべきこと」と「社会全体で考えること」の両方について知りたいと思い、この書籍を手に取りました。著者は2ちゃんねるの開設者として有名な西村博之さんです。

参考になった点

この本を読んで特に私が参考になった要点とこれに対する感想をご紹介します。

(1)知識量 より 行動量 が価値となる

ものすごいスピードで最新情報がアップデートされる世の中で、検索力と同じくらい重要視されるのが、行動力ということです。ただ知っているだけの「知恵袋さん」には価値がないと諭されるようなメッセージを著者の文章から受け取りました。

情報を得る→行動する→計画を見直す→また情報収集→行動する……と行動し続けられる人が、これからの時代に求められる人材ということであると解釈しました。

私は本を読むことを趣味としていますが、どんなに参考となるビジネス書も読みっぱなしで終わってしまえば、まさに「知恵袋さん」で留まってしまいます。

本書を読んだことをきっかけに新しく学んだことに対して「今日私が実践できること」を具体的に書き出して行動へ繋げる習慣を作っています。こうすることで、読書を楽しむ最中もより「自分にとって有益な情報はどこだろうか」と深く情報収集し書籍の内容を理解する姿勢が生まれるプラスの効果もありました。

「この資格を持っていれば」「あの会社に入っていれば」「この人と付き合っていれば」

という「たられば」は、いつまで経っても成功へ繋がりません。折れない心を磨くためにも、行動を繰り返し、小さな失敗と成功体験を積み重ねていきたいものです。

(2)個人の権利は徹底的に追求すべき!

たとえば、「生活保護」というシステムが日本にはあります。

労働をしなくても、人間には生きる権利があるわけですから、その最低限のお金を国が支給しようというわけです。

社会政策を利用することに対して、個人に責任があると非難してしまう人が多いと著者は語ります。

「みんなが働くなったら日本はどうなるんだ!」

「汗水垂らしている人がいるのに、許さない!」

確かに、このような世間の反応をみる機会も少なくありません。

それに対する答えは「知ったこっちゃねえ」と聞き流すことが正解であると、著者は語ります。

人は権利を追い求め、その代わり、社会のことは政治家が決めなくてはいけない。そう切り分けて考えるのが当たり前なのです。もし、生活保護という仕組みがよくないと思うのであれば、政治家が変えなくてはダメなので、選挙や投票でそれを主張するべきであって、個人に対して文句を言ったり、妨害するのは間違っていると思う著者の意見に、私もこの本を読んで初めて共感しました。

もしも社会全体の仕組みに異議を抱くのであれば、その仕組みを利用した個人ではなく、政治に関心をもち選挙や政治活動を通じて社会の政策を変える一助となるべきという提案と解釈しました。

この本を読んで実践したこと

私がこの本を読んで実践したことは、転職でした。

この本を手に取った時は、まさにその時にいる会社に留まるか、将来的な起業に繋がる会社へ転職するか迷っていた時だったのです。

この本で「20代の武器は、小さなリスクを取りやすいこと。情報を集めて行動しよう!」と強くメッセージを与えられたので、体力的にも精神面でも環境の変化にも適応しやすい20代のうちに、小さなリスクをとって行動に踏み出すべきと背中を押されて転職を決意させられた書籍の一冊となりました。

もしも失敗してどうしても立ち行かなくなった場合には、生活保護を受けるという方法を負い目に感じず、肯定的に捉えておきたいものです。

生き方・働き方の多様性を認めることが求められる時代において「自分自身の生き方・働き方」と「新しい時代に適した社会政策」を考えるために、「個人の権利を追うこと」と「社会全体の仕組みの課題を見つめること」は、別の問題と捉えてどちらの問題にも関心を高めておかなければならないということですね。

まとめ

昭和〜平成時代と異なり、社会全体の景気がよくなり右にならっていれば安定的に裕福な暮らしを迎えられる時代ではなくなってくることでしょう。逆に捉えれば、今まで通り皆と同じ働き方をしていれば良い思いができる訳でもないので、新しく挑戦する価値もあるということです。この本は、「自分の人生にリスクを取ってでも挑みたいことがある」と新しく一歩踏み出してみたい方にオススメの一冊です。