「FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド」との出会い

男性 技術職(設備系) 20代

 この本を手に取ったのは、サラリーマンとしての生き方に疑問を抱き始めたころでした。

世の中の大半の人間は生活のために嫌々働いています。もちろん、私だってそうです。

嫌々働いてひたすら我慢して、社会に尽くして義務を果たす。それが社会人です。

しかし、世の中には色んなライフスタイルがあります。

会社に所属せず、かつ自分の生活費を工面して自由に生きるというライフスタイルを実現している人はこの日本にも大勢います。

いつかは私もそんな風に自由に生きたい。

そうした思いを持つようになった私は、将来早期引退を成し得るための準備を始めることにしました。しかし私はその為の具体的な方々を知りませんでした。

その時の私が知っていたことと言えば精々、莫大な貯金さえあれば働かなくても暮らしていけるというぼんやりとしたイメージだけでした。

実際に早期リタイアした人たちがどういう手法でそれを成し得たか、どういった考えを持って、どういった生活を送っているのか。

私はまず、それを知ることが先決だと考えました。

自由を目指す私にとってのメンターとなってくれるような本が欲しかった。

そうして出会えたのが、この「FIRE 最強の早期リタイア術」という本だったのです。

参考になった部分

この本に書かれてあるノウハウの中で最も参考になったのは投資についてです。それまで、投資と聞くと、リスクの高いギャンブルだという認識が私の中にはありましたが、

この本が推奨するインデックス投資の存在を知って、その認識は打ち砕かれました。

インデックス投資とは、経済指数と連動している投資信託(インデックスファンド)に投資することです。

例えば100万円をインデックスファンドに投資しておけば、プロの投資家が株や債券を買ってその投資したお金を運用してくれます。

それ以降は景気が良いときに換金することだけを意識していれば損をすることはありません。その点は本書の第9章「株式市場の暴落をどう乗り切るか」(p129~)にも書かれています。

その他、4%ルールや利回りシールド、現金クッションなど 貯めこんだ資産の崩し方、運用方法なども書かれており、非常に勉強になりました。

納得出来なかった部分

著者であるクリスティーシェン氏は夫婦で早期引退されたとのことで,この本の中にはこれから生まれてくるであろう子供と、子育てについても書かれています。

彼女らは物価の安い国を転々とすることで生活費を抑え、詰み崩した投資信託や配当金などで生活費を賄っています。

そんな生活の中で子供が生まれたらどうするのか?

保育、医療、通学といった諸問題について、第15章(P240~)にて著者なりの見解が書かれており、安定的なコミュニティの欠如による子供たちへの影響については、ワールドスクーリングという価値観を示した上で次のように述べています。

『(本書P253より引用):これまでは引っ越しを重ねて学校を数年ごとに変えることによって、子供たちが友達を作って友情を維持する能力を損ねてきたかもしれませんが、最近ではインターネットを通してつながることが容易になり、引っ越しはそれほど大きな問題ではなくなりました。

これまでは引っ越しを重ねて学校を数年ごとに変えることによって、子供たちが友達を作って友情を維持する能力を損ねてきたかもしれませんが、最近ではインターネットを通してつながることが容易になり、引っ越しはそれほど大きな問題ではなくなりました。ワールドスクーラーには自分たちのコミュニティがあり、いたるところで継続的に会合が開かれています。子供たちはそのイベントでほかの子供たちと交わり、友情を築き、離れ離れになってもソーシャルメディアで連絡を取り続けます

(本書P253より引用)

この考えには「確かにそうだな」と頷ける半面、「随分思い切った考えだな」とも思います。

同じ地域に住んで、同じ学校に通って、同じ活動をして、同じ空気を吸う。

そうすることでしか学べないこともあると反論したくなるのは、私がもはや古い人間だからなのでしょうか?

今はWEB上のコミュニケーションが推奨される時代です。

SNSはもちろん、リモートワークの流行により、仕事や会議、名刺交換ですらWEB上で行える昨今、

こうした考えに賛同する人たちはきっと増えていくことでしょう。

この本を読み終えて実践したこと

この本を読んで真っ先に実践したのは、証券口座を開設することでした。

毎月一定額を積み立てる形でインデックス投資を始めたのですが、小額からなのでまだまだ引退できるほどの資産には至りません。しかし、投資を始めたことでNISAによる節税やポイント投資など、おトクに投資するための新たな知恵を得られたのは幸いでした。

まとめ

・インデックス投資の仕組みや運用法、暴落時の対策、4%ルールによる資産の崩し方などを知ることで、投資への抵抗感をなくすことが出来、早期リタイアに向けての具体的な努力が出来るようになった。

・リタイア後に子供が出来たらどうするか、という点ではまだまだ自分にあったライフスタイルを模索していく必要があると感じた。

サラリーマンとして人生を送ることに疑問を抱いている人や、自分に合ったライフスタイルを模索している人におススメの一冊です。