NOと言えない人へ。大切なことは一握り

男性 20代 IT企業勤務

「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」グレッグ・マキューン著、高橋璃子訳。

概要

「より少なく、しかしより良く」。これが本書におけるキーワードです。

自分もしくは周りの人で、次のような悩みをお持ちの方はいませんか?

・人から頼まれると、断れなくてつい引き受けてしまう。

・色々なことに手を出しすぎて、どれも中途半端に終わってしまう。

・仕事ばかりで、家族との時間を作れない。

もし、このようなお悩みをお持ちでしたら、本書を強く推薦します。

本書は、GoogleやAppleなど名だたる企業のアドバイザーを務める著者が、“本当に大切なことだけに集中する方法”を説いています。

本書のタイトルにもなっている「エッセンシャル」とは、“本質”を意味します。

“本当に大切なこと=本質に集中するため”、「より少なく、しかしより良く」というエッセンシャル思考について、本書で説かれています。

印象的な2点

本書の内容はどれも素晴らしいものでしたが、その中でも特に印象的だった内容を2点ご紹介します。

1.目標を明確化すること

人によっては、これはよく聞く話と思われるかもしれません。

しかし、他の本と違うのは「全ての不要なものを切り捨てるために、目標を明確化する」という内容で書かれていることです。

現代はあまりに多くの物事が溢れています。後述の「NOと言う」ことにも繋がりますが、多くの物事によって“本当に大切なこと”が埋もれてしまっています。

自分が何を成し遂げたいのか、自分にとって大切なことは何か。

自分にとって“本当に大切なこと=目標”を明確にすると、その他一切のものを切り捨てることができます。

そうすることで、目標達成のために力を集中し、高いパフォーマンスを発揮できます。

2.NOと言うこと

私にとって、この「NOと言うこと」はとても響きました。

人から頼まれると、つい引き受けてしまう人がいますよね。私です。

見栄を張りたい、よく思われたい、期待に応えたい、断って気まずい思いをしたくない。

様々な理由はありますが、頼まれると二つ返事で「YES」と答えてしまう人は多いはず。

しかし、本書では簡単に「YES」と答えることを断固として否定しています。

その理由は、前述の通り「本当に大切なこと」が埋もれてしまうからです。

頼みごとを次々に引き受けていくと、気づけば自分のキャパシティを超え、最後はどれも中途半端な結果に終わります。

そうならないためには、“断ることです”目標を明確化したら、それ以外の一切は断らなければなりません。

本書では“断ること”の大切さを説き、その具体的な方法についても述べています。仕事や私生活などあらゆる場面において、活用できる方法です。

まとめ

本書は、“自分の大切なことに集中するための方法”を説いた本です。

その集中方法は、とても明確です。“具体的にどのようにすべきか”が書かれており、今日からでも実践できることばかりです。

冒頭でも書いたような悩みをお持ちの方は、ぜひ本書を読むことで「より少なく、しかしより良く」という思考を知っていただけたらと思います。