メモの魔力

男性 30代 個人事業主

メモによって鍛えられるスキル「情報獲得の伝導率向上」で自分の仕事に深みを出す

仕事をする上でメモの重要性は日々感じていました。そんな中で出会ったのが前田裕二氏著書の「メモの魔力」です。

この本で一番参考になったのは

1章「メモで日常をアイデアに変える」より

27ページの

メモによって鍛えられる5つのスキル

情報を素通りしなくなる(情報獲得の伝導率向上)

この部分です。Webライティングは短い文章の中で、検索した人の本当に知りたい情報を伝えなければならない仕事です。「メモの魔力」に書かれている内容を活用することで「ここはもう少し深掘りした方がいいのではないか?」という仕事への向き合い方も変わってきました。

スターは「もっている」からスターなのか? 

著者の前田裕二さんが立ち上げたSHOWROOMのビジョンを確固たるものにした事例の部分で、AKB48プロデューサー秋元康氏のエピソードの部分です。(57ページ)

SKE48のオーディションの時、松井珠理奈さんが機器トラブルで審査の歌唱順をラストに回されました。元々持っていたスター性が「彼女にのみ起こったトラブル」や「ラストに歌う演出」と掛け合わさったことで、審査員の印象に残りトップ通過をしたというエピソードがありました。

「アイドルは運が良くなくてはならない」という抽象的な気づきを得た前田さんは「もっている人」しか勝てない世界でいいのか?という思考の流れから、後天的に努力をすれば生まれ持った逆境は跳ね返せるという世界が見たいという転用に繋がったとありました。

この記述にはあまり「なるほど」と思いませんでした。

納得できなかった理由

確かに事業のビジョンを決める上では重要なファクトになったかもしれません。しかし松井珠理奈さんのスター性は、運だけでは図れないはずです。この文章からだと、まるで松井さん自身が努力せず、先天的なスター性があったからアイドルになったとも捉えられます。

抽象的な気づきを得る上で、この例え話から「転用」を行うのは、一般人からすれば理解しづらいことだと感じました。

抽象化」がメモの魔力で最も重要なこと

松井珠理奈さんの話ではあまりピンと来ませんでしたが、事実から知的生産をするために重要な「抽象化」という考え方については、Webライターとして重要な気づきを得たと感じています。思考を深め、読者が本当に知りたいことをイメージしながら記事を執筆するという上で重要なヒントを得ました。

こういう人におススメです

知的生産が仕事の人には、とくに実践してほしい内容が書かれています。多くのメモHow To本がありますが、ここまでメモの効果や実際の方法を論理だてて解説している本はないと思います。

アイデアが浮かばない、新しい企画が思いつかないというときには「メモの魔力」に書かれていることを実践して知的生産力を高めて欲しいです。

男性 30代 会社員(飲食・宿泊業) 同本書評